大相撲とトポロジー

★それまで見えなかったものが見えるようになり、わからなかったことがわかるようになります。
 
大相撲とトポロジー(位相数学)について
 私たちは学校で○と△は違う図形と教えられてきました。ここに一冊の本があります。『トポロジーの発想』という川久保勝夫著講談社です。その表紙に「○と△を同じと見ると何がみえるのか」とサブタイトルがついています。「はじめに」を読んでみます。

 トポロジー、響きのいいこの言葉が醸し出す雰囲気が、知的好奇心をそそるのでしょうか。あちことで耳にするようになりました。
 この言葉に初めて接する人は、なにかたいへんむずかしことをやる学問であると想像するかもしれません。
 たしかに、トポロジーは数学のなかで現在もっとも活発に研究されている分野の一つです。これは、数学のノーベル(技術者・1833~1896)賞といわれるフィールズ(数学者・1863~1932)賞をもっとも多くとっている分野であることからもうかがわれます。しかし、それと同時にトポロジーほど日常のあらゆる局面で、そのアイデアがいかされる身近な学問も少ないのです。
 (中略)
 トポロジーでは、「伸ばしたり、縮めたり、曲げたり、ゆがめたりして重ねられるものは同じもの」と見なします。トポロジーがゴム膜の幾何学といわれる所以です。たとえば、円や、三角形や、四角形はすべて同じものと見なしますし、ドーナツとコーヒーカップも同じものと見なします。
 (後略)

 詳しいことを知りたい方は、前掲書をお読みいただくとして、私たち日本人は、このトポロジー的発想に長けた民族ではないか、このように考えています。
もうすぐ、大相撲名古屋場所が始まりますが、この相撲が幾何学図形と密接に結ばれているという話をしたいと思います。これはさる5月17日に名古屋緑区の「縄文うさぎ」で開催されたセミナ-「縄文の神のメカニズム」でお話したものです。
まず、土俵を思い出してください。正方形の中に円形の土俵があります。ここで正方形と円形が登場し、円と方の合体の構図があります。
この土俵の東西に2人の力士が登場し、行司が軍配をもって立ちます。この配置は三角形を形成しています。そして2人の力士は陰陽にわけることができます。相手がいなくては相撲になりません。相撲を取るには絶対的に相手を必要とします。これに「同質でありながら異質の二者の合体によって新しい生命が生まれる」という生命誕生の原理を照合することができます。
突然、哲学的になりました。少しだけ辛抱してください。絶対的に必要な相手は、二本の縄で作る「しめ縄」と同じ意味をもっているのです。
さて、相撲に戻ります。横綱はしめ縄、つまり横綱を締めます。大相撲の初日には三役土俵入りが行われます。この三役土俵入りも三役が三角形の配置につき執り行われます。二組行われますが、三角形が逆転します。
最後に行司がもつ軍配はひょうたん形をしています。そして、力士の髪型は大銀杏(おおいちょう=イチョウ形=双曲幾何)で、締めるまわしはメビウスの帯に関連しています。
以上です。この相撲に見いだされる図形概念、円接正多角形とひょうたん形、メビウスの帯は、トポロジーに密接に結ばれています。トポロジーは図形と図形のつながりを考える学問でもあります。わが国の古代人はトポロジー的な発想に基づき相撲の仕組みを組み立てていたものと考えられます。
ところで、相撲の行司がもつ軍配の「ひょうたん形」が気になるのは私だけではないでしょう。次回はこの「ひょうたんからコマがでる」の真の意味を考えてみたいと思います。目からウロコが落ちるかも…。

〔縄文人の思考法に学ぼう〕
トポロジーの視点をもてば、それまで見えなかったものが見えるようになり、わからなかったことがわかるようになります

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